スポーツに於いて「格下」と順位の「下位」は別物なのだが、日本のメディアはそれらを混同しているようだ…
今回のサッカー・ワールドカップの日本戦でもそうだが、日本のメディアは同じ土俵で戦っている相手に対し、「格下」という表現をする。
当初、それらのメディアはコスタリカを「格下」呼ばわりしていたが、実際に日本は見事に負けた。それは嫌味を込めて笑える。
だから、ここでハッキリさせておきたい。
同じ土俵で戦っている相手に「格上」も「格下」もない!
例えば日本のプロ野球チームでも、12球団の中では格上も格下も無いのと同じだ。もちろんサッカーのワールドカップでも同じことだ。
(他方、野球の一軍と二軍を比べるなら格の上下付けは適切なのだが…。)
「格下」と考えると、レベルが低いという認識になり、慢心を誘う。逆に、「格上」と考えると相手レベルを恐れるあまり、萎縮してしまう。
それが、ただ単に順位が上だ下だという認識なら、冷静に相手の戦力や戦法を分析出来る。そこには慢心も恐怖も無い。
チームのその時々の調子や戦術の選択によって変わるのがスポーツ。だから変動するのは「格」ではなく「順位」に過ぎないのだ。
日本のメディアはもっと戦う相手を「同じアスリート」としてリスペクトすべきだろう。「格下」とは失礼過ぎる。
肝要なのは「格」の上下ではなく「同じ」アスリートだという認識だ。
そして、「格下」と順位の「下位」は違うということを理解すべきだ。