ゴシップ誌はなぜ売れるのか

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有る事無い事を含め、有名人の不祥事(スキャンダル)を暴露することでおカネを稼ぐ「ゴシップ誌」。

不正などの法律違反だけなら分かるが、有名人の風変わりな素行までもネタにして個人に打撃を与えて金儲けをしている記者や出版社が世の中には沢山ある。人の不幸を売り物にすることが生業ということだ。

だが!

こう表現すると、いかにもゴシップ誌が悪いように感じるかも知れないが、私が言いたいのはそんなことではない。

ゴシップ誌が売れるということは、即ち「需要」があるから。その「需要」とは何か…他人の不幸を知って気持ち良くなりたい人々が買うから…ということに他ならない。

その「他人の不幸を喜ぶ人」とは、即ち「庶民」…我々なのだ 笑。

米国のそれとは多少違って、日本人の場合、国民性として「自分が損をするのは構わなが、他人が成功したり幸せになったりすることは許せない」といった傾向の思考が働いているように思う。悪い意味での「平等」で、みんな同じであるべきだという考え方が根本にあると思われる。

その証拠に、日本社会では「出る杭」は打たれるし、他と違った毛色の人間を認めない。見かけさえも個性を嫌う。

会社で定刻が過ぎても退勤できずに無駄な残業をする無意味な習慣や、ブラック校則で生まれつき茶髪であることも認めないなどというのは、その例だろう。

要するに日本人は、自分も周囲も同じ事を好み、他人が一人で成功することにも喜べないのだ。だから成功した人が叩かれるのが快感なのだ。

ここでザックリとではあるが、日本と米国の大手ゴシップ誌の近年の発行部数を比較してみる。

人口は米国3億3千万人で、日本は1億2千万人なので、米国は日本の約3.75倍として換算する。

たとえば、人気の文春は四半期で約50万部だから一年で約200万部、これを人口比で換算すると文春は年間約550万部売れている計算。米国で人気のPeopleは年間約350万部。

この比較だと、日本人がゴシップ誌好きのように見える。つまりゴシップ好きだ。それともそれだけ平和なのかな 笑。

wakuwaku