人間社会の現実と理想
人間の自由の権利は、他人のそれを侵害しないことを条件に、それを定めた国の全人民に認められている。
だが、現実の社会においては、他人の自由の権利を侵害しても罰せられない。
たとえば喫煙。
タバコの煙は人間の体にとって有害であると言われるようになって久しい。
それでもタバコの生産や販売・喫煙は国家が許している。
それだけに、未だに路上喫煙や自宅のベランダや庭先で喫煙する人々が多数存在する。
それらの人々は、自分たちの喫煙の権利のみを優先し、他人の健康や、キレイな空気を吸う権利を侵害している。
国が有害物質の喫煙を認めてしまっているために、社会的には喫煙者優先の思想が根深い。
百歩譲って喫煙して健康に対するリスクを背負うのは個人の勝手だが、その有害な煙を他人に吸わせることは許されない。他人に煙を吸わせる権利などあろうはずもないのだから。
他人の肺にダメージを与えるこの行為は、本来は傷害に等しいのだから、喫煙場所以外での喫煙は是非ともやめて頂きたいものだ。
まぁ、これが現実ということで、理想とは程遠い…。人は人である限り、ある一定数はそういった他人の権利を考えない人々が存在するということを理解したうえで、こちらから煙を避けるよう行動することをおすすめする。何故なら、他人の権利を考えない人々は、そういった考え方を理解する能力がないので、それを注意することは無駄以外のナニモノでもないからだ。
そういった社会の悪はある一定数存在するというのが現実であり、社会のすべての人々が他人の権利を考えることなどは単なる理想に過ぎず、あり得ないことであることを心に記しておくことが肝要だ。善人ばかりの社会など存在しないのだから…。